肝臓病になった犬猫のためのペット救急箱

ペットを肝臓病から守りたい!肝臓と上手につき合っていくための百科事典

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肝臓病の症状

このページでは、犬と猫が肝臓病を発症したときに起こる、さまざまな症状についてまとめています。

肝臓病になると、栄養の貯蓄機能や解毒機能が低下します。そのため、食事面の変化から、飼い主さんが異変に気づくパターンがほとんど。このページで紹介するサインに気づいたときは、すでにかなりのダメージを受けていると考えた方がよいでしょう。

犬猫の肝臓病症状まとめ

犬・猫の症状について、以下で説明しています。

食欲不振

ペットフードを食べないだけでなく、おやつ類や好物も口にしない場合は注意が必要です。肝臓病ではなかったとしても何らかの異常が発生している可能性があります。 食欲不振は、餌を食べる量が少なくなるのですぐに気づきやすいのですが、だからといってこの段階で肝臓病を疑える方は少ないでしょう。ただ、肝臓病の症状の一つとして食欲不振を覚えておくと「もしかしたら…」と疑いやすくなります。

異常にいち早く気づくためには普段から食べている餌の量に注目することが大切です。夏バテなどで一時的に食欲がなくなる場合もありますが、続くようであれば病気の可能性も疑ってみましょう。

嘔吐

肝臓病によって吐き気が起こる大きな原因はまだはっきりとしていないのですが、食欲はあるものの食べても吐いてしまう、食欲がない中でやっと食べたと思ったらやはり吐いてしまうといった場合も注意が必要です。

便の異常

肝臓病になると便が灰色っぽくなります。これは、肝臓病によって胆汁の量が減ったことが大きな理由です。 消化のために必要な胆汁は肝臓で作られています。胆汁は緑黄色をしているのですが、便の量が灰色っぽくなったということは胆汁の色が反映されていない証だといえるでしょう。

また、他にも軟便や下痢が症状として挙げられます。便の色は体調を確認する際の判断材料として非常に役立ちます。普段から便を観察する癖を付けておきましょう。

体重低下

なぜ肝臓病になると体重が減るのでしょうか。肝臓は食事から吸収した栄養素を代謝する役割を持っています。しかし、肝臓病になるとうまく代謝ができなくなり、栄養素が十分に吸収されません。 これにより体重が落ちてしまうのです。この問題を解決するためにはタンパク質で肝細胞の再生を助けてあげることが重要になるのですが、自己判断で実施しないようにしましょう。というのも、肝臓病の状態が悪化している場合、タンパク質の代謝で発生するアンモニアをうまく解毒できないからです。

猫の場合は肉食ということもあり、元からタンパク質の分解は得意だといえるでしょう。そのため、肝臓病になった際にタンパク質を制限することはあまりないのですが、これも状態によって異なります。

たくさん水を飲む

肝臓病になると水を飲む回数が増えるのでよく観察しておきましょう。 また、たくさん水を飲むことにより尿の回数も増えます。

白目部分や歯茎が黄色くなる

肝臓の状態が悪くなると白目や歯茎が黄色くなる黄疸が見られることがあります。黄疸は肝臓にトラブルが発生しているときに起きる特有の症状であるため、肝臓病を疑った場合はよく確認してみてくださいね。

また、黄疸が見られるようになると症状が進行しているサインでもあるため、その他の症状も現れている可能性が高いです。黄疸が見られた場合、肝臓に何らかのトラブルが発生している可能性が高いため、病院で診察を受けましょう。黄疸以外にも何か異常を感じている場合は診察の際にそれも忘れずに伝えてくださいね。

元気がない

元気がないことに異常を感じ、病院を受診する方も多いようです。普段元気に歩き回っているのに、行動がおとなしくなるのも肝臓病の症状なので注意が必要です。 食欲不振から始まり、十分な栄養素が取れないために元気がなくなるケースもあります。

ただ、ほんの少し元気がないくらいではすぐに肝臓病を疑えませんよね。肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれており、初期段階ではほとんど症状は出ません。何か症状が出てきた場合、すでに病状が進行しているケースが多いのです。 大切なのは早期発見なのですが、血液検査などを行うことにより肝臓病かどうかがわかるので、少しでも異常を感じたら検査を受けることも検討してみましょう。

犬の肝臓病の症状について
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猫の肝臓病の症状について
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肝臓病の症状【犬編】

犬は、どこか調子が悪いときでも、人間のように言葉で訴えることができません。その上、肝臓病の初期症状は、毎日お世話をしていてもわかりにくいもの。気づいたときには手遅れだった…という悲しいケースも、よく起こります。

元気そうな犬の写真

いかに肝臓病のサインを見落とさないかが、初期の内に治してあげるポイントです。すでに肝臓病になった場合でも、これ以上悪化させないために、肝疾患について理解を深めましょう。

犬が肝臓病になったときの症状

  • 食欲不振で、大好物さえ口にしなくなった
  • ごはんを食べても、すぐに吐いてしまう
  • 軟便・下痢が続いている
  • 便の色が灰色っぽい
  • 体重があきらかに減ってきた
  • 水をやたら大量に飲むようになった
  • おしっこの回数が増えた

症状を一覧でみてみると、すぐに気づけそうな症状ばかりですよね。しかし、普段意識せずに生活していると「ちょっと体調が悪いのかな?」「どうせ変なものでも食べたんだろう」程度にしか思わないものです。

たとえば、水を飲む量が明らかに増えても、肝臓病を疑う飼い主さんはなかなかいません。とくに夏場は「気温が高くなったから」と、気候のせいにしがち。そんなささいな初期症状を見逃すと、肝臓病はどんどん進行してしまうのです。

肝臓病が悪化すると、体内に毒素が充満して、肝臓の細胞が死んでいきます。その結果、肝硬変を引き起こすことに…。一度肝硬変になってしまうと、肝臓本来の機能を発揮できなくなり、肝細胞の8割が死滅してしまいます。さらに悪化すると、肝不全となり、機能が停止してしまうのです。

肝不全になってはじめて、黄疸や出血など、あきらかにおかしい症状があらわれます。少しでも異変を感じたら、すぐに獣医さんに相談してくださいね。

肝臓病の症状【猫編】

猫が肝臓病になってしまった場合、初期の頃は痛みがないため、猫自身も気づきません。飼い主さんはなおさら気づけないので、日ごろから注意して観察する必要があります。

元気そうな猫の写真

ただ、初期の肝臓病にも、まったく症状がないわけではありません。次のような症状や傾向がみられたら、「ひょっとして肝臓病?」と疑ってください。

猫が肝臓病になったときの症状

  • 以前よりごはんを食べなくなった
  • 食事を口にしても、おう吐する
  • 元気がなく、痩せてきた
  • 便がゆるい、または下痢
  • 灰色気味の便がでるようになった
  • 排尿の回数・量が増えた
  • 水を飲む量がかなり多くなった

肝臓病が進行すると、お腹のなかに水が溜まる「腹水」になる、「肝性脳症」の影響で痙攣(けいれん)・よだれをたらすといった症状が見られます。ひどい場合は、今いる場所や飼い主さんがわからなくなる「見当識障害」になることも…。

最悪の場合、肝硬変でそのまま昏睡状態になり、命にかかわることもあります。そうならないためにも、普段の行動に注意を払い、ちょっとした変化でも病気を疑いましょう。

猫は、ペットとして飼われる動物のなかでも、特に独立性が高い生きものです。弱っていても、人の目が届かないところでサインを出している可能性があります。犬や他のペットよりも、注意深く見てあげてくださいね。