肝臓病になった犬猫のためのペット救急箱

ペットを肝臓病から守りたい!肝臓と上手につき合っていくための百科事典

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肝臓病の原因

ここでは、犬と猫が「肝臓病」を発症してしまう原因について説明します。ベストな治療を受けさせてあげるために、肝臓病について理解していきましょう。

犬猫の肝臓病原因まとめ

犬・猫の肝臓病原因について以下で説明しています。

ウイルスや細菌、寄生虫などへの感染

肝臓に細菌が感染した場合、肝臓の中に膿がたまることもあります。これは化膿性肝炎と呼ばれ、結膜や歯茎の黄疸などが見られるので注意して観察しましょう。

また、病原体への感染が原因で発生する肉芽腫性肝炎も挙げられます。 これらは急性肝炎に該当するのですが、もともとはウイルスや細菌の感染が原因の急性肝炎だったものの、それが長引いた場合に慢性肝炎になるケースも少なくありません。

自己免疫性、中毒性の慢性肝炎

自己免疫性の肝臓病では免疫に異常があることはわかっているのですが、詳しいことについてははっきりしていません。 抗痙攣薬や銅、ジメチルニトロサミン、オキシベンダゾール、硫酸トリメトプリム、といったものが肝臓にダメージを与え、中毒を起こすこともあります。

慢性肝炎の場合も原因が不明なケースも多いです。しかし、その場合も感染性のものが原因として隠れている可能性があるので注意しておきましょう。

薬や毒物による中毒性肝炎

複数の薬を使っている場合は、特に危険性が高まるので注意しておかなければなりません。薬は肝臓に大きな負担をかけます。 薬の中でも、抗てんかん薬や抗生物質、コルチコステロイド、駆虫薬、利尿薬、などが肝臓病の原因になることもあるのでこういった薬を長期的に服用したり、複数使うのは避けておかなければなりません。

といっても、ペットに病気がある場合は自己判断で薬をやめるわけにはいかないので、担当の獣医師とよく相談した上で対策について決めましょう。 また、薬とは少し違いますがおやつが肝臓に負担をかけているケースもあるようです。おやつを変えたところ急に調子を崩し始めたようなことがあれば、原因の一つとして疑ってみましょう。

それから、犬の場合は散歩する際にも注意が必要です。散歩から帰ってきた後に急に調子を崩し、嘔吐をしたために慌てて動物病院に駆け込んで検査をしたところ、肝数値に異常が見られるケースもあります。

このようなケースでは薬が含まれるものを拾い食いしたり、除草剤の成分がついている草を食べてしまったなどの理由が考えられるでしょう。明らかに薬によって枯れている草であれば近づけないように対策が取れますが、農薬が散布されたばかりの草はまだ枯れていないので判断が付きません。 十分に注意しておきましょう。

銅中毒の一種である銅蓄積性肝臓病

これは遺伝性の病気です。そのため、ペットの親に銅蓄積性肝臓病がある場合は、生まれてくる子どもも銅蓄積性肝臓病を抱えている可能性を疑わなければなりません。 銅蓄積性肝臓病になると体の中に異常に銅が蓄積するようになり、肝臓に大きな負担を抱えます。犬の場合は特に小型犬にリスクが高いので注意が必要です。

がん細胞などによる腫瘍が原因の肝臓病

肝臓がんになった場合、初期症状として肝臓病のような症状が現れます。

原因を特定することは難しい場合も

犬や猫が肝臓病になった場合、何が原因だったのか正確に判断するのは非常に難しいといえるでしょう。実際に原因不明の肝臓病に悩まされているペットはたくさんいます。普段からペットの様子をよく確認しておくことも大切です。すぐに異常に気づけた場合、原因も特定しやすくなるでしょう。

肝臓に問題が起きたからといってすぐに症状が出てくるわけではないので、早急に気づくのはなかなか難しいのですが、ペットは自分で不調を伝えられないので普段から良く観察する癖をつけることが重要になってきます。 ですが、可能であれば原因を突き止めるのが理想的です。例えば、普段通っている散歩コースに巻かれている農薬が原因だった場合、散歩コースを変えるだけでも状態はかなり良くなってくるでしょう。

おやつに原因があった場合はそれをやめる必要があります。 原因がわからない場合はどうしても治療が長引いてしまいますが、特定できれば状態を大幅によくすることも不可能ではありません。様々な原因についてご紹介しましたが、この中で該当するものがないか考えてみてくださいね。

犬の肝臓病の原因について
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猫の肝臓病の原因について
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犬と猫の肝臓について

まず、犬と猫の肝臓について、基本的な知識をご紹介します。

肝臓は「摂取した栄養分を分解・貯蔵する」「体内に発生した毒素を分解・無毒化する」など、動物が生きていく上で欠かせない機能が数多く備わっている器官です。また、再生能力がとても高いといわれています。

他の臓器で補うことができない、大切な働きをしている肝臓。病気には特に気をつけたい器官の一つですが、痛みを感じる神経が通っていない上に、再生能力が高いおかげで症状が表面化しにくいという、やっかいな一面もあります。

わたしたちの目に見える症状が表れたときには、病気がかなり進行していると考えましょう。

肝臓病の原因【犬編】

ひと口に肝臓病といっても、さまざまな肝臓の疾患をひっくるめた病名なので、「肝臓病の原因はこれ」と1つに断定できません。

けだるそうな犬の写真

犬が肝臓病になる代表的な原因

  • ウイルスや細菌、寄生虫などへの感染
  • 自己免疫性、中毒性の慢性肝炎
  • 薬や毒物による中毒性肝炎
  • 銅中毒の一種である銅蓄積性肝臓病
  • がん細胞などによる腫瘍性肝臓病

さらに、遺伝で「門脈体循環シャント」という病気になりやすい犬種もいます。

門脈とは、消化管から肝臓へ流れ込む部分の血管(肝門脈)のことです。この血管は、毛細血管網にはさまれていることから、先天的に詰まり・損傷などの異常をきたしやすくなっています。そのため、肝臓病になりやすいのです。

門脈体循環シャントになりやすい犬種

  • ヨークシャーテリア
  • ケアーンテリア
  • マルチーズ
  • ミニチュアシュナウザー
  • アイリッシュウルフハウンド
  • オールドイングリッシュシープドッグ
  • シーズー

肝臓病の原因【猫編】

猫の肝臓病も、犬と同じく「ウイルスや細菌、寄生虫などへの感染」「自己免疫性、中毒性の慢性肝炎」といった原因によって発症します。

けだるそうな猫の写真

猫が肝臓病になる代表的な原因

  • ウイルスや細菌、寄生虫などへの感染
  • 自己免疫性、中毒性の慢性肝炎
  • 薬や毒物による中毒性肝炎
  • 銅中毒の一種である銅蓄積性肝臓病
  • がん細胞などによる腫瘍性肝臓病

他にも、猫特有の「肝リピドーシス」が原因となり、肝臓病を患うことも…。

肝リピドーシスとは、異常なホルモンバランスや、急激なダイエットなどによって引き起こされる病気です。引越しやよその家に預けられる・栄養バランスの悪い食事が続くといった、生活環境の変化でも発症してしまう恐ろしい病気なので、注意してくださいね。

肝リピドーシスにかかりやすいのは、中年齢で太り気味の猫だといわれています。ですが、年齢や体型にかかわらず、猫はストレスに弱い生きもの。特に病気にかかっているときは普段よりストレスを感じやすいので、できるだけいたわってあげてください。

まとめ

肝臓病は、毎日きちんとお世話をしていても、症状がかなり進行するまで気がつきにくい病気です。

大切なペットが肝臓病と診断されたとき、「もっと早く気づいてあげられたら…」と悩む飼い主さんも多いですが、なかなか気づけない病気なので自分を責めることはありません。過ぎてしまったことよりも、これからどうすればいいのか、前向きな気持ちで治療について考えましょう。

このサイトでは、犬と猫の肝臓病についてさらに詳しく紹介しています。ベストな治療を受けさせてあげるために、肝臓病についてより深く理解してあげてくださいね。